- 膝の内側に痛みがある。
- 膝の内側に腫れや炎症がある。
- 膝の動きが硬い・違和感がある。
- 階段の上り下りや立ち上がり時に痛みが増す。
- 運動中に膝の内側が痛む。
- 膝に圧力をかけると痛む。
- 片脚でのバランスが取りにくい。
- 膝を捻じると違和感や痛みがある。
- 運動後に痛みが強まる。
鵞足炎とは?
鵞足炎(がそくえん)は、膝の内側にある鵞足(がそく)と呼ばれる部分に炎症が起こる状態です。鵞足は、膝の内側で3つの筋肉(縫工筋、薄筋、半腱様筋)が集合して腱となり、脛骨に付着する部位のことで、その形がガチョウの足に似ていることから「鵞足」と呼ばれています。
鵞足炎の原因
鵞足炎の原因は、膝の内側にある鵞足と呼ばれる部位に炎症が起こることで発症します。具体的な原因を詳しく説明すると、以下の要素が関与しています。
1. 過度な使用・使いすぎ(オーバーユース)
膝や太もも周辺の筋肉や腱に繰り返し負担がかかることで、鵞足部位に炎症が起こります。特に、ランニング、サッカー、テニス、バスケットボールなどのスポーツで足を頻繁に動かす際に発症しやすいです。これにより、膝の内側にある筋肉・腱の摩擦や引っ張りが蓄積されて炎症が生じます。
2. 膝や脚のアライメントの不良
足や膝の位置が適切でない場合(例えば、内反膝や外反膝)、膝に異常な負担がかかりやすくなります。特に以下の点が関係します:
- 内反膝(O脚):膝が外側に湾曲しているため、膝内側にかかる負担が大きくなり、鵞足炎を引き起こしやすくなります。
- 外反膝(X脚):膝が内側に入っている状態で、特定の筋肉や腱に過剰なストレスがかかります。
3. 筋肉のバランスの不均衡
太ももや股関節周辺の筋力が不足していたり、逆に過度に発達していたりすると、膝への負担が偏ることがあります。特に、縫工筋、薄筋、半腱様筋のバランスが崩れることで、鵞足部分に過剰な力がかかりやすくなります。
4. 膝の捻じれや動作の不良
スポーツや日常の動作で膝が適切に曲がらず、捻じれるような動きを繰り返すと、鵞足部位に強い負荷がかかります。特に、急な方向転換やジャンプ後の着地時に膝が内側や外側に不自然にねじれる動作が原因になります。
5. 膝の靭帯や関節の炎症や損傷
以前に膝をケガしたことがある場合、例えば靭帯損傷や関節の炎症が残っていると、その影響で膝の内側に過剰な負担がかかり、鵞足炎が起こることがあります。
6. 肥満や体重の増加
体重が増えることで膝にかかる負担が増加し、特に膝の内側に圧力がかかりやすくなります。肥満や急激な体重増加は、膝の構造に負荷をかけ、鵞足部分に炎症を引き起こすリスクを高めます。
7. 年齢による関節や筋肉の変化
年齢を重ねると、筋力や柔軟性が低下し、関節や靭帯が硬くなるため、膝の内側にある鵞足部位が炎症を起こしやすくなります。中高年に多く見られる原因です。
8. 柔軟性の欠如
太ももや股関節周辺の筋肉が硬くなると、膝の動きに影響を与え、鵞足に無理な負荷がかかりやすくなります。特にストレッチ不足や柔軟性トレーニングの欠如が原因となることがあります。
9. 合併症や他の膝疾患
鵞足炎は他の膝の問題(膝蓋腱炎や関節炎など)と併発することがあります。これらの疾患により、膝の構造が影響を受け、二次的に鵞足炎が発症することもあります。
シーバー病の症状
鵞足炎の症状は、膝の内側に集中しており、日常生活や運動に支障をきたすことがあります。以下に詳しく説明します。
1. 膝の内側の痛み
- 鵞足炎の最も特徴的な症状は、膝の内側(鵞足部位)に感じる痛みです。
- 痛みは軽度から中程度で、運動中や運動後、または特定の動作中に悪化することがあります。
- 座っている状態から立ち上がるときや、階段の上り下りなど、膝を屈伸する際に痛みが強く感じられることが多いです。
2. 膝の内側に腫れや炎症がある
- 膝の内側(鵞足部)に軽度の腫れや熱感を伴う炎症が見られることがあります。
- これにより、膝の内側に触れると敏感になり、痛みを感じることがあります。
3. 動き始めのこわばり
- 朝起きた時や、長時間座っていた後に膝がこわばり、動きがぎこちなくなることがあります。
- 体を動かし始めると、しばらくして症状が軽減することが多いです。
4. 膝を曲げたり伸ばしたりする時の痛み
- 階段の上り下り、特に下りる時に膝の内側に鋭い痛みが走ることがあります。
- また、しゃがむ、立ち上がる、膝を曲げて座るなど、膝関節を大きく動かすときに痛みが強くなります。
5. 運動中に痛みが悪化
- ランニング、サイクリング、ジャンプなどの膝に負荷がかかる運動を行うと、痛みが増すことがあります。
- 痛みは運動中だけでなく、運動後数時間や翌日にも感じられることがあります。
6. 膝を押すと痛みが出る
- 鵞足部(膝の内側から少し下)のポイントを押すと、局所的に痛みが生じることが多いです。
- この部分が圧痛点となり、軽く押しただけでも敏感に痛みを感じることがあります。
7. 膝の不安定感
- 痛みのため、膝を使う動作が不安定に感じることがあります。特に片足でのバランスを取る時に痛みを感じ、不安定になることが多いです。
- ただし、膝が本格的に崩れるほどの不安定さではなく、軽度の不安定感や違和感です。
8. 膝の動きに制限がかかる
- 膝の内側の痛みがひどくなると、膝を完全に曲げたり伸ばしたりすることが難しくなる場合があります。
- 特に長時間の歩行や激しい運動は避けたくなることがあり、日常生活に支障をきたすこともあります。
9. 夜間や安静時の痛み
- 重度の鵞足炎の場合、夜間や安静時にも痛みが生じることがあります。
- 特に一日の終わりや、膝を酷使した後に痛みが増すことがあり、睡眠を妨げることもあります。
10. 膝が捻じれた時の違和感
- 膝を内側や外側にひねると、膝の内側に痛みや違和感を感じることがあります。
- 特に方向転換や突然の動きで膝が捻じれる際、鵞足に強い負担がかかるため、痛みが引き起こされます
鵞足炎の対策
安静にする
- 膝にかかる負担を減らすため、運動を控える。
アイシング
- 患部を氷で冷やし、炎症を抑える(1回20分、1日数回)。
抗炎症薬の使用
- 痛みを軽減するため、非ステロイド系抗炎症薬を服用する。
ストレッチ
- 太ももや股関節の柔軟性を高める。
筋力トレーニング
- 膝周りの筋肉を強化して安定性を向上させる。
正しい靴の選択
- 衝撃を吸収する靴を履く。
テーピングやサポーターの使用
- 膝を安定させるためにテーピングやサポーターを活用する。
体重管理
- 体重を適切に維持し、膝への負担を軽減する。
物理療法(リハビリ)
- マッサージや電気療法
運動後のケア
- ストレッチやアイシングを行い、膝の疲労を軽減する。
これらの対策を実施することで、鵞足炎の予防や回復が促進されます。
安静を保つ
アイシング
温熱療法
ストレッチと軽い運動
サポーターやテーピングの使用
姿勢や歩き方の改善
筋力トレーニング
非ステロイド系抗炎症薬の使用
休息とリカバリー
物理療法
これらの方法を組み合わせて行うことで、鵞足炎の症状を効果的に緩和できるでしょう。
当院での施術
当院では、人によって使いやすい筋肉や固まりやすい筋肉、組織が違う為、動きに支障をきたしている部分にアプローチをすることによって症状の改善を目指します。
当院での鵞足炎の施術では、以下のメニューをおススメしております。